【24歳 会社員】⑤ 新年会も二人で

新年となった。1月1日の午前10時ごろに「あけおめ」とメッセージがくる。しっかり食事の誘いも書いてあり営業活動も忘れないあたりがさくらちゃんのしたたかさなのだろう。それでもうれしいものだ。

うれしい反面、初めてさくらちゃんと楽しんだあとの魔法にかかったような気持ちはすっかりなくなり、茶飯の限界を感じていて思いは複雑だった。
  
それでも、付き合っている姫はひとり、仕事が始まって単調な日々が始まると、会いたくなってこちらから誘ってしまった。

新年の第2金曜日、中国で新型コロナが話題になり始めた頃。まだまだ日本は普通の新年会シーズンでお店の予約に苦労した。次は天ぷらをと考えていたのだが、目ぼしい店、人気店はみなアウト。カジュアルすぎるかなと思える天ぷら屋を見つけて予約をした。

当日、今回は待たされることなくやってきたさくらちゃん。どこか雰囲気が違っていた。その時には気が付かなかったが髪を切ったようだ。普段からこういうときはすぐに気が付いて大げさくらいに「前よりもいい」といわないといけないと思いながら、あとで気づくことになってしまった。これができたら若いころもっとモテてたのだろうなとつくづく思う。

この日のさくらちゃんは「仕事を週明けに残してきたの」と少しブルーだったことが印象的だった。いつも明るいさくらちゃんが見せる本当の自分。もっともっと関係を深めたいと思った。今回もカウンター席に座り、この時に髪型が変わってることに気が付いた。もっと褒めればよかったと後悔した。

この店には珍しい天ぷらがあって、それをきっかけに話が弾んだ。10時前に店を出て、二人とも物足りない感じだったので、お茶でもしようかと初めて2次会に行こうということになった。

女心は私には計り知れないが、この時、さくらちゃんはどう考えていたのだろうか。喫茶店はもう閉店しているところばかりでなかなか場所が見つからない。そのころ「パプリカ」が流行っていたので、さくらちゃんの「パプリカ」が聞きたいとカラオケに誘ったが、カラオケは好みではないようだった。
 
こんな時は、強引にお持ち帰りを提案し、その時はダメでも、こちらの意図を伝えていかないといけなかったのだろうと思う。

しばらく、歩き回ったのだが、適当な店がなく、お開きとすることにした。もうさくらちゃんとは大人の関係はないのだろうなと思った。
 
別れてすぐに、メッセージが入った。「お手当もらうの忘れた」と。

姫と付き合うには手当が必要

このブログ、ランダムノーツでも、しばしば登場するお手当。パパ活女子が使う言葉です。

最初はこのような仕組みがあることは知りませんでしたが、確かに職場や知り合いの子さえ誘うのが難しい時代です。当然のことながら、初めて会うおじさんが、おごってくれるからと言って一緒に食事に行ってくれる女の子はこの世にいるわけないのです。

まして、大人の関係など夢のまた夢。ある時、ファンタジーを見るのはやめてもっと冷静に論理的に考えた方がいいなと思いました。娘が考えていることは、おじさんはお金を持っているからこそ利用価値があるということです。

そこから出発しないとなにも始まらない。ただし、お金にしか興味ない子はしらけますが。

お手当のタイミング

パパ活経験女子たちが指南として書いているブログを読むと、お手当は先にもらえと鉄則のように書いてありますが、わたしは姫から先にくれと言われたことはなく、催促されたこともありません。だいたい、店のお勘定をしてからとか店やホテルを出て別れ際とかにさりげなく渡しています。

それこそお小遣いを上げるような感覚です。しかし、お手当については金額もタイミングも、実際のところ何が正解かはよくわからないです。会っていきなり、手当をくれと言われたら引いてしまうと思うから、つくづく、今までいい子と出会ってきたのだろうなと思います。

わたしのこだわりは、「(使わずに)ためときなよ」と言いながら、お札を折らないで済むタイプのポチ袋で渡すことくらい。姫は、「○○買う」とか「生活費に使う」とか言ってますが、あげたものはどのように使おうが自由ですけどね。

会ううちに、もういらないよと言ってくれればいいなと、そんな関係になったら、もっとサービスするかもと思います。これが今見ているファンタジーです。

さくらちゃんからは、「電車乗っちゃった」「次にする」とメッセージが入った。どうやら次もあるようです。次に落とせるかなぁ。